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能と配送機能が充実した幹線デリバリー型の物流拠点整備が求められる。特に、当地域に西日本を睨んだトラック輸送対応の中継拠点を配置することにより、近畿圏の都心部の通過交通量の整流化を図ることが期待される。また、幹線物流の迅速化を図るために、高速道路ICと一体的に整備された物流拠点を整備することが望まれる。
さらに、当地域は臨海部の大消費地に加え、神戸港といったわが国を代表する国際貿易港に隣接していることから、物流拠点と臨海部との連絡性を高めるとともに、港湾機能の受け皿としての大量性や、都心への物資供給拠点としての配送機能が重視される。
大消費地に隣接していることから、共同輸送等により都市部で問題となっている交錯輸送の改善に積極的に対応していくとともに、卸・小売機能、リサイクル機能といった付加価値機能や新しい物流サービスの充実を図ることにより、物流と地域との共生を先導していくことが期待される。

 

[特に優先的に整備が望まれる導入機能の例]
・高速道路ICとの一体的整備・卸・小売機能、流通加工機能・リサイクル機能・物流のニューザービス(トランクルーム。バイク便)・共同配送

 

4)都市共生型の集配拠点(D地域(大阪〜北河内〜奈良)/域内デリバリー型)
当地域はわが国を代表する大消費地を含んでおり、周辺地域は商業、業務、生産、居住といった様々な都市機能が高密に集積していることから、都市内の様々な社会経済活動へ迅速に効率よく物資供給を行う域内デリバリー型の物流拠点整備を図る必要がある。
特に、都市部で慢性化する交通問題に対応すべく、都市内の集配デポとの連携を高めるとともに、共同配送を行う等、域内の交錯輸送の改善に積極的に取り組むことが強く望まれる。
また、当地域の物流拠点では、多様な消費者ニーズに積極的に対応していくことが求められる。そのため多様な貨物特性に対応できる施設整備を進めていくとともに、トランクルーム、バイク便といった新しい物流サービスを積極的に展開していくことが求められる。
さらに、消費地近接性を生かしてアンテナショップ的な集客型の展示機能や小売機能に加え、リサイクル機能、リサイクル・アウトレット商品の販売といった新しい機能を物流拠点に付加することにより、物流と消費者・都市との共生を積極的に実現していくことが望まれる。

 

 

 

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